社会が抱える「非正規問題」を解決するORSCC平田未緒

社会が抱える「非正規問題」を解決する/ORSCC平田未緒

株式会社働きかた研究所 代表取締役/ORSCC平田未緒

働きかたによる格差をなくしたい

「非正規社員」
こう聞いて、どんなイメージが湧きましたか。もしかしたら、あまり良いものではなかったかもしれません。

非正規社員とは本来、パート・アルバイトなど正社員とは「異なる」働き方をする社員のこと。なのに、正社員より「劣る」働き方と捉えられ、多くの会社で正社員とのバランスを欠いた雇用管理がなされています。

その理由は、企業側が、非正規社員を、キャリアアップの対象と考えていないこと。一方非正規社員として働く側も、仕事で「成長しよう」と思いづらい。このことが、低賃金や不安定雇用につながり、格差の根っこの一つになっています。

私がシステムコーチング®で変化を与えたいのは、こうした負の連鎖です。

誰もが“命を輝かせ”働ける社会へ

こう、強く願う理由は、私の前職つまり人事専門誌の取材記者・編集長としてのキャリアにあります。17年にわたり計1000件以上、企業側のマネジメントのあり方・やり方や、働く個人の心の声を聴くなかで、非正規雇用の、成長を起点とした負のスパイラルに、否応なく向き合ってきたのです。

成長の喜びは、命の喜びではないでしょうか。
一方、賃金や雇用の安定は、命の基盤そのものです。

それなのに、日本で雇用され働く人の約4割、2000万人以上の人が、非正規という働きかたゆえに、それらを得づらい状況にある。

――こんな現実が「当たり前」でありたくない。
2013年に前職を辞め、働きかた研究所を設立。人事コンサルティングで独立した理由の大きな一つがここにありました。

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牛丼の「吉野家」と共に、現実を変える

この願いをかなえ、社会に変革を起こす最大のパートナーは、起業の翌年からご支援している、牛丼の吉野家さんです。

というのも吉野家は、「雇用形態にかかわらず『人』を見て育成」し、120余年の歴史を紡いできた会社だからです。実際、河村泰貴社長、「ミスター牛丼」と呼ばれた安部修仁会長から経営幹部まで、ほぼ全員が若きアルバイトからのたたき上げです。

また、吉野家の理念「For the People(人々のために)」がお題目でないことです。しかも私が解決したい非正規社員に関する課題は、「For the People」に大きく関わり、含まれます。

そして、同社では約2万人のパート・アルバイトさんが、働いているという現実です。

システムコーチングが創る「チーム」力の可能性

すでに吉野家には、システムコーチングの知恵をふんだんに取り入れた研修を導入してもらっています。また、研修を通じ、約60店舗を統括する同社のごく普通の営業部が、一躍社内の「トップ営業部」になる等の、大きな成果も出ています。

成果の理由は、営業部のリーダーたち7人の“関係性”にコーチングをすることで、彼らが「ワンチーム」になったこと。そして、誰もが自分の意見を出し合い、互いにそれを受け取り合い、営業部全体のために「最も良い」選択をし続けたことにありました。

【事例の詳細はこちら】
実例:一匹狼が、チームになって1位になった ~実話「吉野家」営業物語 | 働きかた研究所 (hatarakikata.co.jp)
1人、立っているの画像のようです

さらに、そうしたリーダーチームの変化が、部下である店長だけでなく、パート・アルバイトさんにまで及んだこと。

というのも、吉野家の業績は、店舗のチーム力によるからです。

すでに始まっている吉野家の変容がもっともっと大きくなり、2万人のパート・アルバイトの育成にさらなる「違い」が生じれば、非正規労働に対する社会通念が変わると思っています。

すなわちそれが、For the Peopleになっていく。

そんなミラクルを起こすであろうシステムコーチングの学びに、心から感謝しています。感謝は、社会課題の解決の形で、恩送りしていきたいと思っています。

株式会社働きかた研究所
http://hatarakikata.co.jp/

※参考記事
コラム:パート女性が教えてくれた、「生き生き働く」ために必要なこと | 働きかた研究所 (hatarakikata.co.jp)
http://hatarakikata.co.jp/archives/column_all/column/lively


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