社会課題を解決するために/ORSCC長浜 洋二

モジョコンサルティング合同会社 代表
ORSCC 長浜 洋二 

超高齢化、人口減少による過疎化、若者の自己肯定感の低さ、高い自殺率、子どもの貧困、男女格差など、他の先進国と比較しても取り組むべき課題が山積している日本。「社会課題先進国」とも言われています。

自分とは何か、地域や社会とは何か。

今からちょうど四半世紀前の25歳のとき、“自分探し”のために新卒で3年働いた企業を辞めました。実家のある山口県に帰省して約2年間のバイト生活と英語の勉強に明け暮れる中、母を癌で亡くすなど、人生において大きなエッジを超える体験もしました。今思うと、この頃の体験が自分とは何か、自分が所属する地域や社会とは何かを考えるきっかけとなったように思います。そして徐々に関心も、自分を変えることから社会を変えることへと変わっていきました。

この“社会を変える”という想いを具現化するために、あらためて実務経験を積むことを決意。13年ほど民間企業でマーケティング職に従事した後、行政やNPO/NGO、ソーシャルビジネスなどの公益組織のコンサルティングや地域づくりのファシリテーションを行うモジョコンサルティングを立ち上げました。

ファシリテーターとしての限界

社会課題の解決の主たる担い手はNPO/NGOやソーシャルビジネスなどのソーシャル・セクターですが、行政や企業など他のセクターとの協働がなければ課題解決は進みません。一方、セクターを超えた協働関係の構築には多様なステークホルダーが関わらざるを得ず、それぞれの置かれた立場や都合、そして主張を押しつけ合うことに終わりがちで、関係者間で共通のビジョンを掲げるのは至難の技といえます。

自分が関わっている過疎地域の活性化1つとっても、これさえやれば上手くいくという答えはありません。住民、自治会/町内会、NPO、学校、福祉団体、行政などがそれぞれ知恵を出し合いながら解決策を探っていくしかないのですが、会議の最後にはため息とモヤモヤ感があふれ、ファシリテーターとしての限界と無力さを感じることも多々ありました。

ORSCは、こうした組織内部、組織間、セクター間に生じている様々な関係性にまつわる課題への有効なソリューションとなりえます。関係性をシステムとして捉えることで、一部ではなく常に全体に意識を向けながら、その中で生じる様々な相互作用に働きかけることで、気づきを与え、関わる人たちの関係性が内発的に変わっていくことをサポートしていきます。

本音の対話の場は自分のあり方が問われる

ORSCを実践することで、社会課題の解決や地域づくりに関わる人たちが、頭で考えた計画や戦略などのもっと奥深いところにある想いや願い、不安や痛みなどをお互い本音で話し合う機会が増えたことを実感しています。本音で話し合ったからこそ、決めたことを本気で実践しようという強い意志があらわれてきます。そして、このような場をつくるために、自分自身がシステムコーチとしてその場でどう立ち居振る舞うのかということに毎回向き合わされます。言い方を換えれば、その場で何が起ころうが立ち続ける「胆力」のようなものが問われるということです。

折しも、コロナウイルス感染で世界中が混乱を極めています。その影響を、社会的な分断ではなく協働に向けていくためにも、ORSCerの役割を問い直し、できることを実践していきたいと思います。

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